抗凝固薬に要注意!
80歳男性15年前に脳梗塞となり以来、抗凝固薬を飲み続けています。
抗凝固薬は、血栓の生成を防止する目的で使われ、血液をサラサラにします。
薬の副作用として、出血症状(鼻出血、消化管出血など)が生じ、知らず知らずの間に貧血となっていることがあるのです。
しかし、血流の遅い環境下では、凝固が活性化しやすく(フィブリン血栓)なります。
この方は、たまたま、血液検査で、ヘモグロビンが低下していることがわかり、病院での精密検査になりました。
検査をしてわかったことは、尿にも血液が出ていること。
抗凝固薬を飲んでいると、血液が止まらなくなります。
毛細血管が切れても、体の中から出血が止まらないのです。
消化管出血、胃潰瘍、小腸潰瘍、大腸ポリープ など、そして、痔や歯ぐきから出血を起こしているケースがあります。
そうなると、治療が厄介です。
この方は、精密検査の結果、胃と腸にガンが見つかりました。
そして腸閉塞も見つかりました。
内視鏡で腸閉塞の対策を行えるのですが、抗凝固薬が問題になります。
血管が切れると、血が止まりにくいのです。
では薬をやめればいいのかというと、
やめても血栓ができていつ、脳や心臓や肺にとんで梗塞になりかねません。
飲むも地獄、止めるも地獄の状態です。
過去に、安保徹先生は、私に
「抗凝固薬を20年のみ続けて生きていた人を知らない」と言われました。
私の母もそうでした。
知人は、抗凝固薬のおかげで、脳動脈瘤ができました。
歳を取ると血管も老化をしています。
しなやかだった血管は、硬くなります。
ゴムのような伸びは無くなります。
そこに血流の良い血液が流れるのです。
本来は、ゆっくり流れている血液が勢いをつけて流れます。
血液はありとあらゆるものを修復する成分、いわば自分のための薬です。
硬くなってひび割れしそうな血管には、ゆっくりでいいのではないでしょうか。
きちんと浸透するように流れてほしいのです。
そんな流れ方では血栓が心配という人もいますね。
血栓ができる原因は、①静脈の血液の流れが停滞している、②血液が固まりやすい状態になっている、③静脈の内側の細胞が障害されている、という3つが関係しているそうです。
①については、長時間の同一姿勢や脱水などが関係することが多くあり、飛行機内で起こるエコノミークラス症候群が代表的です。同一姿勢をとらずに、特に下肢を適度に動かすことが予防につながります。
②については、経口避妊薬、ホルモン剤などの薬物が原因となることがあり、ガンが血液を固まりやすくすることがあることもあります。
③の原因には、抗がん剤の中には、血管の細胞の障害を起こすものもあります。
予防は、運動をすること。
適宜な運動です。しすぎると活性酸素によって細胞が侵害されます。
適当な運動、有酸素運動は一酸化窒素を排出させて、血管の内皮細胞をしなやかにさせてくれます。筋肉もつくので体温をも上げることができます。
体温を上げることです。
体温が上がれば血液の流れは良くなります。
食事に気をつけること。
腹八分目。納豆を取る、お酢を飲む。血管対策をすることです。
甘いものは血流を悪くしますので、取りすぎないことです。
よく眠ること。
リラックスすることは、血管を拡張させます。
眠る時はリラックスできないと眠れませんね。
毎日排便すること。
排便の状態で体の中の様子がわかります。
健康なウンチかどうかを確認してください。
私の個人的な考えですが、
ガンよりも薬剤の方が怖いと思っています。
ガンは共存することを考えています。
できるだけ自然に、天寿を全うできれば幸せだと思っています。
薬剤を使用するときは、副作用に留意し、
必要のないものは、お医者さんに相談して、薬の量の調節をしてもらってくださいね。