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日本独自の宗教

元々、日本は、神道の国でした。
自然のものに敬意を払い、国土の7割の山に神様が宿っていると考えていました。
その代表的なものが大神神社(おおみわ)。
山を神とし、山の前に三ツ鳥居を置いています。

山の恵みは、水に繋がり、雨が降ると山の土に染み込み豊かなミネラルを含み川や海へと流れていきます。
農耕の時代には、こうした水にも神が宿っていると考えて生まれたのが。水分の神(ミクマリ、水を配る)の信仰です。
奈良には、こうした神社が残っています。
2年前初めて水分神社を参拝した時、この信仰をしていた自分の存在に気づきました。
なんだかとても懐かしく感じました。

神道の国日本に6世紀ごろ仏教が伝来します。
儒教や陰陽道も伝来します。

修験道は、このあたりから誕生しました。
日本人にとっての山や森は、聖なる存在。
山や森は鎮守の森ともいわれ、神仏のいる場所として本来の姿を活かしながら大事に守られてきました。
聖なるものがいる森の世界に入ることは、聖なるものに触れることであり、聖なるものから力をいただくという考えがあります。
山の力を自分の力として、悩める多くの人々や、どうすることもない天候を変えて、救済するために始まったものと考えられます。
神の力は山にある、山で修行(山を歩く。礼拝する。滝に打たれる。坐禅をするなど)を行えば神と一つになれると修行を積んだのです。
身体を使った実践修行を繰り返し、それによって悟りを目指していくのが修験道。
大自然の聖なる力、超自然的な神仏の力:験力(げんりき) を修めた者という意味で「修験者(しゅげんじゃ)」とも呼ばれるます。
その姿は、山伏を思い浮かべればいいでしょう。

修験道は「神仏和合の宗教」。
仏教を父に神道を母に、仏教と神道という夫婦の間に生まれた子。
自然や山岳を畏れ敬うといった信仰風土に、仏教的行法が入って成立し、中国の道教や陰陽道、密教などの要素も吸収され、やがて加持祈禱などが加わっていきました。

日本は、「仏を新しい神さま」として受け入れました。
仏のことを「蕃神【あだしくにのかみ】」「今来【:いまき】の神」、つまり隣国の神,客神(まろうどがみ)と呼び、仏であっても、外国から来た新しい神として受け入れたわけです。
修験道は神仏を分けず、神も仏もともに尊いものとして礼拝してきました。
「神仏習合」「神仏和合」の考え方です。
「仏が日本の神としてあらわれた」
「日本の神の本地は仏である」
「神は仏の化身である」
「仏が衆生に応じて神としてあらわれた」という
根っこのところで、神と仏は一体という考え方です。
これが修験道の本尊であり、根幹をなす「権現」のとらえ方です。
日本独特の宗教です。

修験道も、始まりは、雨乞いや病気平癒など、悩める人のために護摩を焚き加持祈禱などの活動を行っていたのです。
しかし、人のサガです。
いつしか、神の力を自分の欲のために活用することとなりました。

代表的な修行者は、修験道の開祖は、役小角(えんのおづの)、役行者(えんのぎょうじゃ)、役優婆塞(えんのうばそく)などと呼ばれています。
生駒山で暴れていた前鬼と後鬼を弟子にし、一言主神をも傘下に収めました。
霊山のメッカが、役行者が開かれた熊野から吉野にいたる大峰山系です。
役行者は文武天皇三年(699)に妖惑の罪、謀反の疑いをかけられ伊豆大島へ流刑となりますが、様々な霊験を示され、夜になると富士山に登って修行されたそうです。

全ての修験者が己の欲のために活動したわけではありません。
しかしながら、神の力を自分の力と混同し、己の欲に汚れてしまった人は少なくはないでしょう。

当時は、疫病が流行し、その度にたくさんの人が亡くなりました。
天皇は、汚れた場所を新しい場所に遷都し、平安な時代を作る考えを持っていました。
「神にすがる」時代だったのです。

本尊である「権現」は、いわば、人が神と仏を合わせて作り上げた新しい世界です。
3次元と4次元の狭間かもしれません。
この時代から「霊」というものを忌み嫌うようになり、修験者が勝手に払うなどの行為が行われてきたと考えます。

現在でも、霊が怖い、霊が嫌い、霊は悪いなどと考える人は、この時代の経験が根強く出たに残っている人です。
自ら霊を使ったり払っていたりした経験があるのでしょう。

この神仏習合は、明治元年(1868)3月、明治政府は神道の国教化政策を行うために、神社から仏教的な要素を排除しようと「神仏分離」政策を実施しました。
「廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)」という徹底した仏教文化の破壊活動が行われました。

こうした流れをどういう風に考えますか?
私には、宇宙の計画、神様の計画があるのだと思わずにはいられません。

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