何でも治せる病院はない
先日、甲状腺機能亢進症の患者さんがいらっしゃいました。
この病気は、甲状腺から甲状腺ホルモンが多量に分泌され、全身の代謝が高まる病気です。
どうして甲状腺ホルモンが多量に分泌されるのかは、血液中にできるTSHレセプター抗体(TRAb)が原因で、これが甲状腺を無制限に刺激するので、甲状腺ホルモンが過剰につくられて機能亢進症が起こるといわれています。
しかし、なぜ、このTRAbができるのかは、まだ詳細にはわかっていません。
甲状腺ホルモンが過剰になると、全身の代謝が亢進するので、食欲が出てよく食べるのに体重が減り(高齢者は体重減少だけ)、暑がり、全身に汗をかくようになります。 疲れやすく、動悸を感じるようになります。
柔らかいびまん性の甲状腺腫が認められるといわれています。
病院に行って抗甲状腺薬という、甲状腺ホルモンの合成を抑える薬でホルモンを処方されたそうですが、薬をを飲むようになると、今度は逆に甲状腺機能が低下し過ぎてしまったそうで、今度は甲状腺ホルモンの合成を促進する薬を飲んでいるとのことでした。
ですが、患者さんの姿勢や体つきを見ていると、常に首が左に傾いています。
甲状腺のトラブルは頸椎のゆがみが甲状腺を圧迫していることが少なくありません。
頸椎のゆがみをとる治療をすすめました。
何でも病院で治せると思うのは間違いです。
薬の使用は、時としてその副作用が体に別の症状を誘発させていきます。
体全体を診ることのできる先生がきるならば、鍼灸師であっても治療は効果的です。
この患者さんは頸椎治療によって何だか、体が真っ直ぐになり歩幅も大きくなって帰られました。
この方に合う健康食品をキネシオロジーによってチェックしましたが、脳に酸素がうまく供給されていないようで微生物酵素があてはまりました。
もっと早く出会いがあれば、薬は必要なかったのかもしれません。