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分子標的薬は効くの?

昨日、茨城県龍ヶ崎市の竹谷陶板浴にお邪魔しました。
今日の取材は、がん交流会でした。

少し気になったのが抗がん剤。
抗がん剤の中でも最近は、分子標的薬が使われるようになっています。
従来の抗がん剤は、異常な細胞だけでなく正常な細胞にも攻撃的に作用することはよく知られています。
分子標的薬は、がん細胞の増殖・転移・浸潤に関わる分子だけを標的とし、がん細胞の異常な分裂や増殖といった特定の活動を抑えることを目的に開発したものです。
特定の分子だけを選んで攻撃するのなら、これってすごいと思いますよね。

がん細胞の特定の分子だけを狙い撃ちにして攻撃できるのなら、正常な細胞へのダメージが少なく、体への負担も少ないと思うでしょう。
ところがそんなに単純なことではないのです。
なぜなら体はすべてつながっているからです。
連携をとって動いているからです。

がん細胞も自分の細胞の一つです。
がん細胞のどこの働きを阻害するかによって、体に及ぶ副作用も異なります。

例えば、大腸がんの分子標的薬ベバシズマブ(商品名アバスチン)。
がん細胞は血管を新しくつくり栄養を取り込み増殖していきます。(血管新生)
この血管新生ウィ止める薬です。
血管新生の働きは、体が傷跡を治そうするときに必須の過程です。
つまり、がんの血管新生を止める分子標的薬は、血管を新しく作り替える働きを止めるため副作用としては、出血、血圧の上昇、血栓症、消化管穿孔(せんこう)などがあります。
血管細胞などの修復が難しくなってしまうのです。

また肺がんに使われる
ゲフィチニブ(商品名タルセバは、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)です。
EGFRは、上皮成長因子受容体といい、すべての細胞がもっている分子です。この分子がたくさん現れているがん細胞は、増殖が促進されていることが知られています。
EGFRは細胞膜を貫くようにして存在しています。
細胞の外に出ているこの受容体の先に情報を伝える物質(情報伝達物質)が結合すると、細胞の内部に向かって「増殖しろ」と命令する信号を発します。その結果、がん細胞の増殖が活発に行われるようにな
実際、このプロセスには、複雑な多くの化学反応がおこり、多種多様な酵素をはじめとするたくさんの物質がかかわっています。
ゲフィチニブは、信号を発する際におこる反応の1つを抑え、信号が伝わるのを防ぎます。
全ての細胞にEGFRがあるわけですから、こレを阻害する影響は全ての細胞に及ぶのです。
その結果、
かゆみを伴うにきび,肌の乾燥,爪や鼻粘膜の炎症,口内炎,下痢,肝臓の機能の低下などの副作用がみられることがあります。
粘膜がやられるのです。人は、管でつながっています。
口内炎ができるということは、腸管粘膜がやられている証拠です。

抗がん剤の副作用は非常にわかりやすいものでしたが、
分子標的薬の副作用は、小さな部分から確実に体の仕組みを壊していきます。
薬や治療のあり方については、
自分で勉強しないとわかりません。

単純な体の仕組みがわかれば、
なぜその副作用が起こるのかも理解できます。
結局は、体を治すのは自分しかないのです。
いいえ、最終的には、潜在意識やハイヤーセルフにしかできないのです。

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