子供の育て方
還暦も過ぎると、子供の育て方も客観的にわかるようになります。
自分中心の子供になることも、他人を思いたる子供になることも親の育て方次第です。
子供は「褒めて育てる」と言いますが、どこを褒めるかです。
あなたは、人よりも優れた部分、親の期待に応える部分ばかりを褒めてきましたか?
自分自身は、どこの部分を褒められて育てられましたか?
これまでの育てられ方が、自分に大きな影響を与えているのです。
100点取ればいい、すごいねと褒めますか?
スポーツの能力、音楽の能力、絵の脳力を褒めますか?
世の中には、自分よりも優れた人はたくさんいるのです。
能力だけを褒めていっても、自分よりも優秀な人はいますから、自分が及ばないということがわかったら挫折してしまうことになりかねません。
私が考える育て方は、人には認めてもらえない地味な部分を褒めることです。
スポーツが苦手な子に、いくら頑張れと言っても難しいです。
でも、その子が準備や片付けをきちんとできるならば、そこを褒めることです。
短距離走で1位になれなくとも、ビリになっても最後まで諦めないで走り続けたことを褒めるべきです。
サッカーやバスケット、団体のスポーツで自分がゴールを決められなくてもアシストできれば、それを褒めるべきです。
自分だけで結果を出すのではないこと。
縁の下の力持ちが必要なこと。
教えることはたくさんあります。
自分が1位になることだけを教えていくと、自分中心の健在意識の強い子になりかねません。
人は一人では生きることはできません。
野球もピッチャーもいればキャッチャーもいる。
それぞれの役割も違えば、一人ひとりの性格も異なります。
全ての多様性を認める子供に育ててもらいたいと思います。
どんな子供に育てていくのか。
それは親の思い次第です。
中には食事だけ与えて育てるという、まるでペットを育てるような親御さんもいました。
人には意識があるのです。
意識は神ですから、意識を大事にして育てて欲しいのです。
全ての分野に優れて子供はいません。
どんな子供も、親が苦しさも辛さも、人の痛みがわかる、豊かな感性の子供に育てていければ、世の中がもっと優しくなることでしょう。